登記簿に載っている所有者が本当の所有者とは限らない!

「家を売りたいのですが・・」 そう言って、お客様がお店にやってきました。 「よっしゃ~!売り物件を獲得するぞ~」 そう意気込んで接客にあたっている、そこのあなた。 不動産営業として最初に行うべきは、本人確認と物件の確認です。 まずは、物件の所在と種別を聞き、本人の身分証明書を確認してください。 そして、教えてもらった物件情報から、オンラインの登記簿情報を確認し、登記簿甲欄に記載されている所有者名と住所が、お客様の住所と氏名と合っているかどうか。 それが合致する場合は、本当の所有者であることが多いのですが・・・ 「いやいや、登記簿の所有者の名前と住所が合ってるのなら、間違いなく所有者でしょう」 そう言われる方も多いようです。 が、そうとも限らないのです。 登記簿には、公信力がありません。 つまり、登記簿に載っている情報が本当かどうかは判りませんよ、登記簿の内容を信用したらダメですよ、というのが裁判所の見解です。 例えば、確かに以前には、その物件を所有していたのですが、実は既に売ってしまっている。 いろいろな理由から買主が、まだ登記をしていない状態のとき。 そんな状態の不動産登記簿は、以前の所有者が所有者として記載されたままです。 登記簿を信じて購入したりすると、2重売買となり、お金は支払ったけれども不動産は自分のものにはならない、なんてことも起り得ます。 では、どうして本当の所有者と判断するのでしょうか? それは、次回でお話させていただきます。
