「営業マンは、一生懸命に喋ることが大切」
そう思っている方がおられます
"いやいやいや、喋れば良いって訳ではありませんから"
お客さんの立場に立ってみてください
家を買いたいと思ってやってきているお客さんなので、家に対しての最低限の興味はあります
でも、もしそのお客さんが、"いくらまで住宅ローンを借りることができて、どれくらいの金額の家を買うことができて、そのローンの返済は、これからできるのだろうか?"という不安を持っていたとしたら・・・
あなたが話をする、建物の基礎がべた基礎だとか、2重サッシだから断熱性能が良いだとか、そんな話は、お客さんからしたら、「あ~、そうですか」程度なんです
あなたの仕事は、まずお客さんの不安を解消することです
「これなら買える」という安心感を持ってもらい、その上で、お客さんの価値観を探り、価値観を共有し、その後に、仲介業務なら、それに合った物件を紹介するという流れになります
自社物件を販売する営業も、お客さんのことを知る前に、自社物件の良さをとうとうと説明するのではなく、まずお客さんのことを知る、不安を解消させる、そのあとで、自社物件の強みの話をする必要があるのです
「でも、いきなり所得とか貯金の額を聞くのは躊躇するし、そんなこと、お客さんは、なかなか話をしてくれないよ」と言われるかもしれません
そこで活躍するのが、お客様アンケートです
来場したお客さんに、一番最初にアンケートを書いてもらいます
そのアンケートに、年収や頭金の予定額、購入予算、希望条件などを記入してもらうのです
アンケートを書かないと話が始まらないという雰囲気で
それでも、所得や頭金の額を記入されないお客様には、どう対応すれば良いのか?
購入予算を記入している人に対しては、住宅ローンシュミレーションを先にしてイメージさせる方法をとります
仮に、予算5,000万円とされているのであれば、2割の1000万円の頭金と諸費用分をキャッシュで、残りの4000万円を住宅ローンで組んだ場合の月々の支払額を計算してみるのです
そして、資金計画を出してから、おもむろに
「こんな感じになりますが、どうですか?いけそうですか?」と尋ねるのです
その時の、お客様の反応をしっかりと見ていてください
"ああ、全然余裕"って感じならいいでしょうが、"あれ?そんなにキャッシュが必要なのか"とか、月々、そんなに支払いできる?"とか不安になってくる人の方が多いのが現実です
お客さんが言う予算というのは、漠然としたものが大半で、きちんと資金計画をした後の予算ではないことが多いです
なので、お客様の言う予算は参考程度までに聞いておくべきで、まずは資金計画をしてみて、「これなら買えそうだ」という金額を算出して、それを予算として物件の紹介をするという順番が必要なのです
資金計画をしたところ、お客様が不安になる
そうしたら、「では、ちょっとキャッシュの額を減らしてみましょうか?月々の支払額を減らしてみましょうか?ちなみに、いくらくらいにしてみましょうか?」と尋ねると、実際のキャッシュの額や月々の支払可能額を教えてくれるようになります
月々の支払可能額から、必要な年収も計算できますよね
アンケートに予算額も、頭金額も、年収も記入されていない場合は?
その場合は、希望条件の物件の価格から、資金計画をシュミレーションすれば良いですよね